ネット書店考
新品の本をぱらぱらとめくると、一枚一枚の紙が指先に吸い付くような感触がある。でも、書店に並んでいる本にはそんな感触はない。今回、初めてネットショップで本を購入した。届いた本にはその感触と、初めてページを開く感動があった。
いままではあたりまえのように書店で本を買っていた。誰かが手に取り、ページをめくって棚に戻した本だ。カバーの擦り傷は当たり前。時には帯紙が破れていたり、ページが折れていたりすることもある。以前、地元の大型書店で飛行機の写真集を買おうとしたことがあった。その写真集のカバーには、とても新品とは思えない幾筋もの擦り傷があった。週刊誌なら我慢もできるが、これは写真集だ。店員は「そんなもんだ」といわんばかりの態度だった。それ以来その店には一度も行っていない。
書籍販売とは、傷ついた品物を当然のごとく定価で売る商売なのだろうか。ショールームに展示してある車を、新車ですと納車するディーラーはないだろうし、凹んだ缶詰やパッケージの傷ついた食品を、中身は同じとそのまま販売するスーパーマーケットもないだろう。
しかし、書店は未だに売る側の論理ばかりを強要しているように感じる。昨今、書店が立行かない理由は若者の本離れだけだろうか。今回の経験で、本の購入は今後ネット書店が中心になるだろう。新本を手にする感動もあるし、なんといっても腹が立たない。それに宅配便のお兄ちゃんもとても感じよかったんだよ。
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